Black Alpaca – Positive Luxury

僕たちは、過去10年以上にわたり、
絶滅の危機にあった黒毛の <ブラックアルパカ> という種の保護プロジェクトに取り組んできました。

クリスチャン・ペダーセン監督によるこのドキュメンタリーフィルムは、
このプロジェクトが実現に至るまでの道のりや、
協働パートナーのパコマルカ研究所と共に成し遂げた結果を伝えています。

Directed by: Kristian Pedersen
Director of photography by: Simon Weyhe
Original music score by: Søren Bonke

The original colour of alpacas

アルパカが本来もっていた天然の毛色は遺伝的な多様性を反映しており、純白から深い黒、グレーや茶色の中間色など、約36色という驚くほど幅広いパレットで構成されていました。

ところが、1960年代にアルパカウールが世界的なブームになると、染色する際に汎用性が高い純白の繊維が重用されるようになり、多くの天然色が絶滅の危機に瀕しました。現在では、28色しか残っておらず、なかでも最も希少な黒毛のアルパカは、ペルーのアンデス山脈に生息するアルパカ全体の0.05%にも届きません。

アンデスの貴重な遺産であるブラックアルパカを緊急に保護する必要があると判断した僕たちは、2012年にパコマルカ研究所と提携し、その対応に乗り出しました。このミッションの解決策は、希少性の高いブラックアルパカを繁殖させた先住民の牧夫たちにインセンティブを与えるという方法でした。これが、高品質なブラックアルパカ繊維を復活させるきっかけになりました。

以降、パコマルカの献身的な獣医チームは、この繊維の可能性を追求するために、高地に生息するブラックアルパカを探し回り、厳選した個体を買い取ってきました。これらのブラックアルパカは、血統書付きの白毛のアルパカよりも高値で取引されることも少なくありません。その後、購入された希少な個体は「ピュアブラック」繁殖プログラムの発展のために研究施設に持ち込まれます。 この取り組みは、アルパカ農家が白毛のアルパカと同様にブラックアルパカの繁殖を優先するきっかけとなり、ブラックアルパカを飼養していた農家にとって新たな希望の光となりました。

僕たちはこれまでに成し遂げたことを誇りに思うと同時に、この旅や道のりを皆さんと分かち合えることに大きな意味があると感じています。 どうぞごゆっくりと映像をお楽しみください。