Introducing Harris Elliot from Le Tings

Introducing Harris Elliot

ハリスとの出会いは、2009年にTouba Londonと共同で制作した展示会 "The Showroom Next Door "でのことでした。当時、清史たちのヘアサロン「Environment」の隣には空き家があり、そこが15年間、ザイノウエブラザーズのロンドン本社でした。こうして "The Showroom Next Door "が始まり、ロンドン、パリ、東京、ニューヨーク、コペンハーゲンと様々な場所で何年も続きました。

ハリスとの出会いは、僕たち自身の旅にとって、またブランドとしての発展における重要な瞬間でした。 実はハリスが僕たちに日本のインターナショナル・ギャラリー・ビームスを紹介してくれたことがきっかけで、彼らは最初の日本での顧客となり、今日に至っても親密なリテール・パートナーで在り続けています。

ハリスとの友情を通じて、僕たちは自分たちの文化や遺産からインスピレーションを得るだけでなく、南米やアフリカなどの大陸を幅広く旅して経験した他国の文化を表現する勇気も学びました。パレスチナへの二度目の旅の後、このジャーナルにも含まれている2015年に制作された画像を含め、多くの特別なプロジェクトでハリスと仕事ができたことは僕たちの誇りです。僕たちのブランドをこのように表現するという彼のビジョンは、はるかに想像を超えるものであり、とても心が躍ったことを覚えています。

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THE NEW ORDER Magazine #1

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THE NEW ORDER Magazine #2

Images produced for THE NEW ORDER Magazine 2015
Creative Direction and styling by Harris Elliot
Photography by Kevin Davis
All rights reserved The Inoue Brothers…

LE TINGS

ハリスの新しいプロジェクト「Le Tings(ルティングス)」は、彼自身の最高の姿の表現であり、アフリカとカリブの遺産を伝えています。Le Tings は、市場や街角で見かける日用的なモノの価値を見直すという精神を基に、質素ながら生活にとっての必需品を再利用してプレミアムな製品として紹介しています。

僕たちは、当初から Le Tings とコラボレーションできたことを誇りに思うと同時に、このコラボレーションが将来的に拡大していくことを楽しみにしています。

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Together with Le tings

Organic Cotton and Hemp T-shirt「Tube」

このグラフィックは、80年代のロンドン地下鉄のヴィンテージ地図を元にしています。偶然見つけたその地図には断面図があって、今シーズンのコレクションの色 ——赤・黄・緑—— が組み合わさっていました。この色の組み合わせは、同時に“アフリカ統一のシンボルカラー”でもあります。 Le Tingsは、アフリカとそのディアスポラ文化をストリートマーケットの視点やその場の感性を通じて解釈し、それらをビジュアルを通じて伝えているブランドです。文化の持続可能性に関する物語を再利用することは、重要なブランドバリューの一つです。

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Cotton Scarf small "LAUNDRY"

このスカーフは、象徴的な赤と白と青の大きなランドリーバッグからインスピレーションを得ています。アフリカ文化では、このバッグは「Ghana Must Go Bags(ガーナ・マスト・ゴー・バッグ)」と呼ばれています。この言葉は、1983年に100万人のガーナ人がナイジェリアを離れなければならなかった際に初めて使われ、彼らはこれらのランドリーバッグを使って故郷に戻りました。

今日でも、ランドリーバッグは、ロンドンからガーナまで、都心部の人々が物を持ち運んだり収納したりするための、ノスタルジックでアイコニックなものとして知られています。このような背景もあり、私たちはこのプリントと色使いが大好きです。デザインには、80年代初頭を彷彿とさせるデジタル時計風のフォントで、「Keep Ya Head Up」という言葉を配置しています。このフレーズはラッパーの 2pac の楽曲から引用したものです。文化とコットンスカーフを結びつけるユニークな方法として、頭や首に関連する言葉を使用しています。

SCANDAL BAG

ガーナ・アクラにあるカンタマントマーケットと、ルワンダのキミマーケットで集めた米袋を再利用して作られたトートバッグです。「スキャンダルバッグ」と名付けたのは、ジャマイカのマーケットで買い物をした際に手渡される袋の呼称に由来しています。

使用されている袋はそれぞれ少しずつ異なるため、出来上がる製品もすべて一点ものです。役目を終えて不必要になった袋を、丁寧に仕立て直すことで、上質なバッグに仕上げています。素材の風合いを生かしながら、丈夫な革を合わせることで、長くお使いいただけます。

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